【凱旋門賞2026展望】アドマイヤテラ&メイショウタバル、日本の悲願へ!パリロンシャンで2頭が描く夢

2026年10月4日、パリロンシャンで歴史が動く

いよいよ、その瞬間が近づいてきた。

2026年10月4日(日曜)、フランス・パリロンシャン競馬場で第105回凱旋門賞(G1)が行われる。

舞台は芝2400メートル。

1920年に創設された世界屈指のビッグレースで、日本調教馬はこれまで何度もこの頂上決戦に挑んできた。しかし、いまだ日本馬による優勝はない。

エルコンドルパサー、ナカヤマフェスタ、オルフェーヴルが2着に入り、昨年もビザンチンドリームが5着に入ったが、あと一歩届かなかった。

そして今年、日本からパリへ向かう予定なのが――

アドマイヤテラ(牡5歳・栗東・友道康夫厩舎)

そして

メイショウタバル(牡5歳・栗東・石橋守厩舎)

の2頭だ。

ともに5歳。

しかし、タイプはまったく違う。

長距離で磨き上げたスタミナを武器にするアドマイヤテラ。

そして、先行力とパワーでレースそのものを動かすメイショウタバル。

この2頭が、フランスの芝2400メートルでどんな競馬を見せるのか。

日本競馬ファンにとって、今年も目が離せない一戦となる。


アドマイヤテラ――長距離適性を武器にパリへ

まず注目したいのがアドマイヤテラだ。

父はレイデオロ、母はアドマイヤミヤビ、母の父はハーツクライ。

JRAのプロフィールでも、長距離適性を示す戦績が大きな特徴として紹介されている。

2026年3月には阪神大賞典を快勝。

芝3000メートルを3分2秒0のコースレコードで駆け抜けた。

しかも、ただ勝っただけではない。

中団から進出し、最後の直線で力強く抜け出すという、長距離戦で求められる持続力を存分に見せた。

続く天皇賞(春)でも、そのスタミナは健在だった。

京都芝3200メートルでクロワデュノール、ヴェルテンベルクに続く3着。

勝ち馬からわずか0秒1差という接戦だった。

この2戦は、凱旋門賞を考えるうえで非常に興味深い。

凱旋門賞は2400メートル。

距離だけを見れば天皇賞(春)より短い。

しかし、パリロンシャンの2400メートルは単純な「2400メートル戦」ではない。

坂を含むコースで、最後まで高い持続力を要求される。

だからこそ、3000メートル、3200メートルで培ったスタミナがどこまで生きるのか――。

ここはアドマイヤテラにとって、大きな見どころになる。

友道厩舎が描く「現地で仕上げない」戦略

今年のアドマイヤテラは、過去に友道厩舎が凱旋門賞へ送り出した馬とは異なるアプローチで本番を目指している。

前哨戦をフランスで使うのではなく、日本で状態を整えてからフランスへ向かう形だ。

友道康夫調教師は、海外滞在を短くして日本でほぼ仕上げ、現地では状態を維持するという考えを示している。

その狙いが、ここに来て形になってきた。

9月22日のパリロンシャンでの追い切りでは、C.デムーロ騎手が騎乗。

長い上り坂や下り坂をこなし、折り合いも良く、直線での反応も良かったとJRAが伝えている。

さらに9月29日の追い切り後、友道調教師は「先週のパリロンシャン競馬場での追い切りよりも今回の方がパワーアップしていて、走りのバランスもすごく良くなっています」とコメント。

C.デムーロ騎手も「先週よりも調子が良くなっている」と評価している。

日本で鍛え、フランスでは適応力を高める。

アドマイヤテラが本番で見せる「もう一段階の伸び」に期待したい。


メイショウタバル――逃げるか、控えるか。レースを動かす存在

一方、メイショウタバルはアドマイヤテラとはまったく違う魅力を持つ。

父はゴールドシップ。

そして母父はフレンチデピュティ。

何より注目すべきは、そのレーススタイルだ。

メイショウタバルは自ら先手を奪い、レースを作ることができる。

その最大の武器を世界最高峰の舞台でどう生かすのか。

ここが最大のポイントになる。

2026年の大阪杯では、クロワデュノールに次ぐ2着。

前半から先行して最後まで粘り、勝ち馬との差はわずか3/4馬身だった。

そして迎えた宝塚記念。

舞台は阪神芝2200メートル。

しかも雨によって芝は重馬場へと変化した。

そんな厳しいコンディションの中、メイショウタバルは2番手につけると、最後の直線で抜け出した。

迫るクロワデュノールをクビ差で退け、宝塚記念連覇を達成。

昨年に続くG1制覇となった。

JRAも、重馬場の毎日杯、神戸新聞杯、そして昨年の宝塚記念など、パワーを要する馬場での実績を紹介している。

そして父ゴールドシップ自身も2013年、2014年に宝塚記念を連覇した名馬。

その血を受け継ぐメイショウタバルが、今度はフランスの地へ向かう。

これは非常にロマンのある挑戦だ。


武豊騎手とのコンビで「世界の舞台」へ

メイショウタバルの鞍上には武豊騎手が予定されている。

凱旋門賞といえば、日本競馬の歴史を語るうえで武豊騎手の存在も欠かせない。

これまで幾度となく凱旋門賞に挑んできた名手が、今度はメイショウタバルという個性派の先行馬とタッグを組む。

しかも、メイショウタバルは前哨戦を挟まず凱旋門賞へ直行するローテーション。

石橋守調教師は7月、オーナーと相談したうえで直行を決定したことを明らかにし、鞍上は武豊騎手を予定すると発表している。

9月29日時点ではリヨンでキャンター調整。

30日の最終追い切りには武豊騎手が騎乗する予定と報じられている。

本番へ向けて、最後の仕上げに入った。


パリロンシャン2400メートルで重要になる「馬場」

凱旋門賞を考えるとき、どうしても外せないのが馬場状態だ。

パリロンシャンの芝2400メートル。

速い時計の決着になるのか。

それとも、雨によって力の要る馬場になるのか。

この違いは、2頭の戦い方にも大きな影響を与えるだろう。

特にメイショウタバルは、重馬場での宝塚記念を制している。

一方、アドマイヤテラは阪神大賞典や天皇賞(春)で長距離適性を証明してきた。

つまり、

「馬場が渋ればメイショウタバルのパワー」

「持続力勝負になればアドマイヤテラのスタミナ」

という、それぞれの個性がどこまでパリの舞台に噛み合うかが焦点になる。

もちろん、これは日本の競馬場での実績から見た展望であり、フランスの馬場適性を直接証明するものではない。

だからこそ、本番が面白い。


そして最大のカギは「展開」

今年の凱旋門賞を考えるうえで、メイショウタバルの存在はレース展開にも影響を与える可能性がある。

逃げるのか。

それとも他馬の出方を見ながら好位につけるのか。

宝塚記念では2番手からの競馬で結果を出している。

つまり、必ずしも「逃げなければならない馬」ではない。

武豊騎手がどこでペースを作るのか。

どのタイミングで後続を引き離すのか。

そして、アドマイヤテラがどの位置から追い上げるのか。

ここはレース最大の見どころのひとつになる。

メイショウタバルがレースを動かし、アドマイヤテラが最後までスタミナを生かして追い込む――。

そんな展開になれば、日本馬2頭によるドラマチックな終盤も十分に想像できる。


世界の強豪が待ち受ける

もちろん、今年の凱旋門賞は日本馬2頭だけの戦いではない。

フランスのダリズは2025年の凱旋門賞を制しており、今年は連覇を狙っている。

フランスギャロップの5月時点の登録発表では、2025年の上位馬ダリズ、ミニー・ホークも再び登録されていた。

9月29日時点で登録継続馬は15頭。

アドマイヤテラとメイショウタバルを含め、強豪が最後の椅子を争う状況となっている。

そして、10月4日の本番では「日本では経験できない相手」「日本とは異なる馬場」「独特のコース形態」が待っている。

だからこそ凱旋門賞は難しく、そして魅力的なのだ。


日本競馬の歴史を変える一日になるか

日本馬にとって、凱旋門賞は特別なレースだ。

1969年のスピードシンボリから挑戦が始まり、これまで38頭のJRA所属馬が参戦。

最高着順はエルコンドルパサー、ナカヤマフェスタ、オルフェーヴルによる2着だ。

まだ日本馬は一度も凱旋門賞を勝っていない。

だが、今年は2頭が異なる武器を持って挑む。

長距離戦で磨いたスタミナのアドマイヤテラ。

G1・宝塚記念を連覇したパワーと先行力のメイショウタバル。

どちらも日本の2400メートルとは異なる「世界の2400メートル」に挑む。

そして、アドマイヤテラを管理する友道康夫調教師は、これまでマカヒキ、ドウデュースでも凱旋門賞に挑戦してきた。

3度目の挑戦。

今度こそ――。

そんな思いが、パリへ向かうチームの胸にある。


📝まとめ――10月4日、夢の扉が開く

今年の凱旋門賞は、日本競馬ファンにとって特別な一戦になる。

アドマイヤテラは、長距離で証明してきたスタミナを武器にパリへ。

メイショウタバルは、宝塚記念連覇という実績を引っ提げ、武豊騎手とのコンビで世界最高峰へ。

2頭の武器は違う。

だからこそ、楽しみも大きい。

レースの流れを作るメイショウタバル。

その後ろで力を温存するアドマイヤテラ。

最後の直線、パリロンシャンの長い戦いの果てに、どちらかが先頭へ躍り出る――。

そんなシーンを日本競馬ファンは期待せずにはいられない。

もちろん、凱旋門賞は簡単なレースではない。

しかし、競馬には「もしかしたら」がある。

そして、その「もしかしたら」が、競馬をこれほどまでに熱くする。

2026年10月4日。

パリロンシャン競馬場。

日本競馬が長年追い続けてきた夢の舞台に、2頭の日本馬が立つ。

果たして今年、日本競馬の歴史に新たな1ページが刻まれるのか。

――その答えは、パリのゴール板を通過した瞬間に明らかになる。

主な情報・データの出所

  • JRA「2026凱旋門賞(G1)の出走予定馬」:アドマイヤテラ、メイショウタバルの出走予定を確認。
  • JRA「2026凱旋門賞(G1)レース概要」:芝2400メートル、開催概要、日本馬の過去の挑戦実績。
  • JRA「2026凱旋門賞(G1)JRA所属馬の近況」:両馬のフランスでの調教状況・関係者コメント。
  • JRA「2026年阪神大賞典」:アドマイヤテラの3000メートル・レコード勝ち。
  • JRA「2026年天皇賞(春)」:アドマイヤテラの3着。
  • JRA「2026年大阪杯」:メイショウタバルの2着。
  • JRA「2026年宝塚記念」:メイショウタバルの連覇。
  • France Galop「2026 Qatar Prix de l’Arc de Triomphe」:登録馬・レース概要。
  • ラジオNIKKEI:9月29日のアドマイヤテラの追い切り・友道調教師、C.デムーロ騎手のコメント。
  • スポーツ報知/スポニチ:9月29日時点の登録継続馬、両馬の現地調整状況。
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